「マダン豆知識」カテゴリーアーカイブ

鳳仙花爪染め

【解 説】
朝鮮半島では鳳仙花(봉선화 ・ほうせんか)で染めた爪が初雪が降るまで残っていれば恋がかなうといいます。日本でも昔おこなわれていたそうです。
【遊び方】

  1. ホウセンカの散りたてを拾う。指1本に花2分の1くらい。
  2. ミョウバンの粉を薬局で買う。
  3. 花とミョウバンをビニール袋にいれて、瓶の底でとんとんつぶす。
  4. 指の第1間接から爪以外の部分にうすくハンドクリームをぬる。
  5. 爪の上につぶした花びらをひろげてラップでラッピング。
  6. もれないようにセロテープでとめる。
  7. 染めたい爪に1~6を行ったあと2~3時間待つか、ひと晩ぐっすり眠る。指も染まるが1週間くらいで指の色だけとれます。

ノルティギ

【解 説】

旧正月や端午の晴れた日に、色鮮やかなチマ・チョゴリの若い娘達が原っぱに集まって技を競いあう遊びです。
土のうなどを枕にし、その両端に人がのり、交互に板をけってとびあがると、だんだんはずみがついて空中高くまいあがります。長い板をはさんで、交互に放物線をえがきながら舞い上がる娘たちのすがたはとても躍動的です。
封建時代には、両班階級の女性達は儒教倫理に縛られ自由に家の外にでることさえ禁じられました。しかし、農民をはじめ平民の娘たちはよく働きました。ノルティギやクネティギ(ぶらんこ)のような遊びは、働く娘たちが健康でしなやかな体を作るとともに、親睦と共同体意識をはぐくむマダンでも合ったのです。仕事と遊びは、別のものではなく、ひとつに結びついているのです。
【遊び方】

ノルティギは、まず2~3メートルぐらいの厚い板が一枚、支点とするための厚さ30センチぐらいのわら束が必要です。このわら束を支点にして、板の両端に人がのっかり、タイミングよく跳ぶようにします。注意することは、初めての人は跳ぶタイミングがまだつかめていないので転倒の危険があることです。特に地面の堅いところでは必ず補助に付くようにしなければなりません。また、わら束は消耗品なので、予備を用意しましょう。

ボール紙を利用したタル(仮面)づくり

粘土で原型をつくって、石膏で型をとり、ボール紙を利用して簡易にタル(仮面)をつくります。
東九条マダンのマダン劇などで利用しているタルはすべてこの方法でつくりました。
虎のようなけっこう大型のものもつくれます。
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1原型づくり
・油粘土でつくりたいタルの形をつくります
2石膏型つくり
・完成した形の上から石膏をぬって型をとります
・石膏がかわいたあと、粘土をはずすと石膏型のできあがり
3ボール紙の重ね貼り
・石膏型のうちがわにボール紙を洗濯糊で重ね貼りしていきます
・そのとき、石膏型とボール紙との間に洗濯のりがつかないように注意
4石膏型はずし
・ボール紙が充分にかわいたら、石膏型から慎重にはがします
5着色
・できた真っ白なタルに着色していきます
・そのあと、目と口の部分にカッターナイフで穴をあけます
6完成
・顔につける紐と、後頭部を被う布をつけて完成

シルムについて

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【解 説】

古くから伝わる朝鮮の代表的な競技で、村のシルム大会はいつも”人山人海”をなし、熱気につつまれました。
旧正月や端午、百中(7月)などミョンチョル(名節)はいうまでもなく、農閑期に全国いたるところでシルム大会が催されました。高句麗古墳の壁画(6世紀頃)にシルムをしている絵が描かれているところを見ると、すでにそのころさかんに行われていたのでしょう。それが中国や日本に伝わり、中国では「高麗技」とよばれています。シルムは農閑期に農民たちが疲れをいやし、体力を鍛えるためのレクレーションなのです。

【遊び方】

シルムは、日本のすもうと違い、サッパ(木綿の帯のまわし)をつけた相手どうしが、右四つ、左四つにがっちり組んでから、審判の「シジャ」という合図で競技をはじめます。シコをふまないので、事前に各自準備運動をして出番をまちます。土俵はなく。直径7メートルほどの円内でとり、どちらかに土がつくまで争います。

マダン劇について

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マダンとは”ひろば”の意味です。村には必ず広場があって、李朝時代はそこで様々な風刺劇や仮面劇、農楽が行われていました。

時は移り、1970年代~80年代にかけて韓国の若者が民主化運動の中で、マダンで培われてきた伝統文化の風刺精神と芸能形式を再生しながらつくりあげてきた演劇形式がマダン劇です。

円形のマダンを中心にぐるっと観客が同じ平面で取り囲みながら観劇しますが、舞台演劇とは異なり、そこで演じられている内容は今を生きる観客にとって共感できる内容ばかりで、演者が観客をいじったり、観客がやじをとばしたり、渾然一体となって劇は進行していきます。

東九条マダンでは毎回30分程度のマダン劇を創作し上演し続けてきています。民話や東九条での日常的な庶民生活を題材として涙(?)と笑いの世界を毎年つくり出しています。民話にはよく、虎が出てきますが、東九条マダンには立派な虎が仲間の一員としていてくれており、民話劇のみならず、現代劇でも大活躍です。さて、今年の記念すべき第20回ではどんなお話が展開されることやら。みなさんお楽しみに!